この記事を読むことで学べる3つのゴール
- 生成AIプロンプトの基本的な考え方を習得する
- 実践的なプロンプト例をすぐに試せるようになる
- 自分でプロンプトを設計・改善するスキルを身につける
はじめに
生成AI(Generative AI)は文章や画像、コードを自動生成するAI技術です。 プロンプトはAIに「何を」「どのように」作ってほしいかを指示する文書で、結果の質を大きく左右します。 ここでは、高校で数回AIの授業を受けたことがある皆さんに向けて、基本から応用までをわかりやすく解説します。
1. プロンプトの基本
生成AIに指示を与えるための、プロンプト設計のポイントです。
- 具体性を意識:何を、どの形式で、どのくらい欲しいかを明確に。
- 文脈と役割設定:AIに「あなたは○○の専門家です」と伝える。
- 制約条件:文字数、出力スタイル、不要要素(ネガティブプロンプト)を指定。
- 優先度整理:重要な要素を先頭に。
- 例示(Few-Shot):期待する出力例を少量提示すると再現性が向上。
2. テキスト生成AI活用例
文章作成や要約、翻訳、Q&A、アイデア出しなどに応用できます。
2-1. 要約
- プロンプト例:
-
以下の長い記事を200字以内で要約し、主要な3つのポイントを箇条書きで示してください。
- ポイント:文字数と形式を指定して読みやすい要約を取得。
2-2. 翻訳
- プロンプト例:
-
この日本語のメール文をビジネスメール向けの丁寧な英語に翻訳してください。
- ポイント:用途とトーンを明示。
- 使用シーン:文化祭の案内メール作成など。
2-3. Q&A/情報検索
- プロンプト例:
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リーマンショックについて、高校生にもわかる言葉で説明してください。
- ポイント:対象読者を指定して専門用語をかみくだく。
2-4. アイデア出し
- プロンプト例:
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あなたはマーケティング担当です。今度の文化祭で使えるキャッチコピーを5つ提案してください。テーマは“青春”で。
- ポイント:役割設定とテーマ提示で具体案を得る。
3. 画像生成AI活用例
授業や課題でこんなシーンに使えます:美術アイデア出し、ポスター制作、キャラクターデザイン。
3-1. 風景画
- プロンプト例:
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夕焼けに染まる海岸と打ち寄せる波、遠くに帆船が浮かぶシーンを写実的に。
3-2. キャラクターデザイン
- プロンプト例:
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制服姿の女子高校生、笑顔で本を持つポーズ、桜並木の背景、アニメ調で優しい色合い。
3-3. 背景&小道具
- プロンプト例:
-
教室の一角、黒板に数式、机上にノートとペン。写真のようにリアルに。
3-4. スタイル指定のコツ
- 「水彩画風」「油絵風」「ドット絵」「ミニマルデザイン」などを具体的に指定。
4. コード生成AI活用例
プログラミング課題や部活のプロジェクト術に。
4-1. 関数作成
- プロンプト例:
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Pythonで、リスト内の数値を合計し平均値を返す関数を定義してください。引数はnumbers。
4-2. デバッグ
- プロンプト例:
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次のJavaScriptのエラーを修正してください:
console.log(Hello World)
- ポイント:エラー箇所と期待動作を明示。
4-3. リファクタリング
- プロンプト例:
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以下のPythonコードを読みやすく効率的にリファクタリングしてください。# コード貼付
4-4. ドキュメント生成
- プロンプト例:
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関数calculate_areaにDocstringを追加してください。引数: radius、戻り値: 円の面積。
5. 学校での実践シーン
- 文化祭:パンフレットや看板のキャッチコピー作成
- 美術:授業テーマに沿ったイラスト案生成・比較
- プログラミング:課題コード雛形やテストケース生成
- 英語:スピーチ原稿の翻訳・校正で発音練習
まとめ
- プロンプトはAIとのコミュニケーションを円滑にする鍵
- 明確で具体的な指示を与え、結果を見て改善を繰り返す
- 紹介例を参考に、自分だけのプロンプト術を磨こう
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