はじめに
最近、ChatGPTなどの「生成AI」に話しかけて相談する人が増えています。AIはもう「調べものをするための道具」ではなく、「話を聞いてくれる相手」として使われるようになってきました。このレポートでは、AIが相談相手としてどんなふうに使われているのか、どんな良い点と注意点があるのかを、高校生でもわかるように説明します。
1. みんながAIに相談するようになった理由
ある調査(Awarefy調べ)によると、AIを週に1回以上使う人の割合は、たった2か月半で約49%から81%に増えました。つまり、AIはすでに「特別なもの」ではなく、「毎日の生活の一部」になっているのです。
さらに、「気軽に相談できる相手」としてAIを選んだ人は87%もいました。これは、親友(約50%)や職場の同僚よりも多い数字です。AIはいつでも話せて、否定されない安心感があるからこそ人気が高まっていると考えられます。
また、Forbes JAPANの調査では、20〜30代の約6割が「自分の考えを整理したい」や「自分の気持ちを言葉にしたい」ときにAIを使ったと答えました。AIは「答えを出す」だけでなく、「自分を理解する手助け」もしているようです。
2. AIに相談するメリット
AIを相談相手にすることには、いくつかのいい点があります。
利点 | 説明 |
---|---|
いつでも相談できる | 24時間使えるので、夜でも早朝でもOK。 |
匿名で安心 | 名前を出さずに話せるので、秘密も守られやすい。 |
冷静で客観的 | 感情に流されずに、論理的な意見をくれる。 |
考えを整理できる | 話すことで頭の中がすっきりする。 |
情報をすぐ集められる | 調べたいことをすぐにまとめてくれる。 |
心が落ち着く | 話を聞いてもらうことで、不安が和らぐこともある。 |
3. AIに相談する時の注意点とリスク
便利な一方で、AIには注意すべき点もあります。
問題点 | 説明 |
個人情報の危険 | 名前や住所などを入力すると、情報が漏れる可能性がある。 |
間違った情報を言うことがある | AIはときどき「それっぽいけど正しくないこと(ハルシネーション)」を言うことがある。 |
感情の理解が苦手 | 人間のように本当に「共感」することはできない。 |
依存しすぎる | 困ったときに全部AIに頼ると、自分で考える力が弱くなるかも。 |
法律や倫理の問題 | AIが不適切な発言をすることもある。 |
人との関係が減る | AIばかり話していると、人間との会話が減ることも。 |
4. うまく使うためのコツ
AIはうまく使えばとても頼もしいツールです。でも、「友だちの代わり」や「先生の代わり」ではありません。以下のことを意識して使うのがおすすめです。
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AIは“考えを整理する相手”と考える。 → 答えをもらうより、自分の考えをまとめるために使おう。
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情報は自分でも調べる。 → AIの言うことをそのまま信じず、他のサイトでも確認しよう。
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個人情報は書かない。 → 名前、住所、学校名などは入力しないようにしよう。
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人との会話も大切にする。 → AIとだけ話すのではなく、友だちや家族とも話そう。
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悩みが深いときは専門家に相談する。 → つらい気持ちは、AIではなく医師やカウンセラーに話そう。
まとめ
生成AIは、話を聞いてくれたり、考えを整理してくれたりする便利な存在です。でも、万能ではありません。使う人が「どう向き合うか」で、その価値が決まります。AIを“自分を理解するためのサポーター”として上手に使っていくことが大切です。
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