高校生にもわかる！生成AIっていつからあるの？歴史と進化をやさしく解説

2025.04.25

最近、「生成AI（ジェネレーティブAI）」という言葉をよく耳にします。文章を書いたり、画像を描いたり、話し相手になったりと、驚くほど便利な技術です。でも、この生成AIはいつから存在しているのでしょうか？この記事では、その歴史や発展をやさしい言葉でわかりやすく説明していきます。

1. 生成AIってなに？

生成AIとは、AI（人工知能）の中でも「新しいものを作ることができる技術」のことです。たとえば、ChatGPTが文章を作ったり、画像生成AIが絵を描いたりするのは、すべて生成AIの力です。生成AIは、テキスト、画像、音声、動画、さらにはプログラムのコードまで自動で作ることができます。従来のAIは「これはネコです」と分類したり、「どうなっているか」を分析するのが得意でしたが、生成AIは「ネコの絵を描いて」と頼むと、実際に絵を描いてくれるという違いがあります。

このような生成AIを支えている主な技術には、以下のようなものがあります。

VAE（変分オートエンコーダー）
GAN（敵対的生成ネットワーク）
Transformer（トランスフォーマー）

2. 生成AIのアイデアはいつから？

生成AIの考え方自体は、実は100年以上前からありました。1913年には「マルコフ連鎖」という、文章を確率でつなげて作る仕組みが考えられました。

1943年には「形式ニューロン」という脳をモデルにした計算方法が提案され、1950年にはアラン・チューリングが「機械は考えることができるか？」という問いとともに「チューリングテスト」という概念を提案しました。

このように、生成AIの基礎になる考えは、ずっと昔から研究されていたのです。

3. コンピュータが初めて何かを“生成”したのは？

実際にコンピュータが初めて“生成”に挑戦したのは1960年代です。「ELIZA（イライザ）」というプログラムが登場し、心理カウンセラーのように人と会話をするシステムが開発されました。これは決められたルールで文章を作るもので、当時としては画期的なものでした。その後、1970年代には「AARON（アーロン）」というプログラムが登場し、自動で絵を描くAIが開発されました。これらは、今の生成AIの「はじまり」とも言える大切な一歩です。

4. 生成AIが一気に進化したのはいつ？

生成AIが大きく進化するのは2010年代です。2013年に「VAE」という仕組みが登場し、データのパターンを学んで新しいデータを作れるようになりました。2014年には「GAN」が登場し、「本物そっくりな画像」を作り出せるようになったことで話題となります。さらに2017年には、「Transformer」という技術が登場。これによって文章をより自然に理解・生成できるようになり、AIが一気に賢くなりました。このTransformerは、現在使われているBERTやGPTといったAIモデルの基礎にもなっています。

5. 一般の人が使えるようになったのはいつ？

生成AIが誰でも簡単に使えるようになったのは、ごく最近のことです。特に大きなきっかけとなったのが、2022年11月に公開された「ChatGPT」です。ChatGPTは、インターネットを通じて誰でも使える対話型AIで、質問すればすぐに答えてくれます。これまでは専門家だけが扱える技術だった生成AIが、一般の人でも手軽に使えるようになったことで、世界中で注目されました。使い道も広がっており、文章作成、勉強のサポート、アイデア出しなどさまざまな場面で活用されています。